ブドウ畑を見下ろす台地の突端にそびえるシャトー・デュ・ブスケは、壮麗な鳩舎を配したその姿を誇らしげに見せています。カステルファミリーが1960年に取得したこの見事なワイナリーには栄光の歴史があります。たとえば、ここで生産されるワインは17世紀にすでに、3銘柄ある「ブルジュ」地区のブドウ畑で生産されるプルミエ・クリュの一つに数えられていました。
Côtes de Bourg
Château du Bousquet
シャトー・ドゥ・ブスケ
2017
2016年の晩秋は乾燥し、翌年の初冬は非常に穏やかな気候でしたが雨が不足しました。春、4月26日~28日の間に霜被害があり、ボルドーの多くのブドウ畑が所々打撃を受けました。しかし、メドックのブドウ畑は河口と水温のおかげで、低地エリアを除いて、この難を逃れました。その後、霜被害があった区画は樹の成長が再開するまでに1ヵ月以上かかりました。夏は良く晴れました。6月は非常に暑く、9月は雨がよく降りました。収穫時期は非常に早く、良質で、害虫被害は全くありませんでした。2017年は、異例尽くしの厳しいヴィンテージになりました。
The tasting notes
深紅色の輝きをした鮮やかな紅色です。しっかりとした黒果実やヴァニラの香りに、焦がした香りを感じます。このドメーヌの特徴がよく表れています。濃く、味わい深いです。口に含むとバランスの良さを感じます。タンニンがきれいな骨格を形成し、余韻も長いです
— FOOD/WINE PAIRINGS :
上質なハム・ソーセージ類、鶏肉、豚ヒレ肉カラメル添え、グリルしたリブロース、ソースを使った料理、香辛料の効いた料理、熟成チーズ。
— AGING POTENTIAL :
すぐに楽しめますが、冷暗所に寝かせて4~6年の熟成もお勧めです。
— SERVE :
1時間前に開栓。17℃が理想的。
Technical details
栽培面積:75ヘクタール
栽培密度:6,600本~7,000本/ヘクタール
土壌:丘陵粘土石灰質
品種:メルロー 70%、カベルネ・ソーヴィニョン 20%、カベルネ・フラン 5%、マルベック 5%
熟成:平均12カ月の樽熟成
Awards
MÉDAILLE D'ARGENT
CONCOURS DE BORDEAUX
2019
THE VINEYARD
THE VINEYARD
ワイナリーの総面積は70ヘクタールで、そのうち65ヘクタールがブドウ畑です。ブドウの栽培密度は現在、1ヘクタールあたり6,600本~7,000本です。品種構成は多岐にわたり、メルロ 70%、カベルネ・ソーヴィニョン 20%、カベルネ・フラン 5%、マルベック 5%です。シャトー・デュ・ブスケのブドウ畑は美しい丘陵地帯に位置し、その土壌は真夏の炎暑においても地下水が冷涼さを保ってくれる、厚い粘土石灰質です。こうした地理的条件のもと、シャトー・デュ・ブスケではフレッシュで瑞々しい果実味のワインが造られています。
THE VINIFICATION AND THE CELLAR
THE VINIFICATION AND THE CELLAR
ブドウ畑の整備や高密度栽培化とともに、ワイン醸造施設とセラーの近代化にも大きな力が注がれました。いまではワイン醸造の全工程が温度管理のできるステンレス製タンクで行われ、全面的に改装された立派なセラーには 500個~600個のフレンチオーク樽が最善の条件下で管理されています。
Behind the scenes
醸造責任者: アントワーヌ・ド・オリヴェイラ
2010ヴィンテージよりアントワーヌ・ド・オリヴェイラが醸造を行っています。シャトー・デュ・ブスケではテロワールの持つ様々な多様性を表現したいと考えています。彼が目指すのは、「ほのかな樽、複雑さ、果実味がある、他のコート・ド・ブールワインにはないまろやかな味わいがするワイン」です。
ワインコンサルタント:ジュリアン・ベル
サンテミリオンの有名コンサルタント事務所、オエノチーム(Oenoteam)のメンバーです。シュヴァル・ブランなどの右岸にあるクリュ・クラッセを多く手掛けています。シャトー・デュ・ブスケとそのテロワールの可能性に魅了されました。いかに果実の良さを最大限引き出すか、繊細さを追求し、口当たりが素晴らしいワインを造りだすことを目指しています。2013ヴィンテージより手掛けています。