トリアック村北西部に位置するシャトー・ウールトゥは、敷地面積が44ヘクタールです。15世紀の貴族の館で、ワイナリーとして著名なシャトー・ウールトゥは、1868年に出版されたエドゥアール・フェレ著『ボルドーとボルドー産ワイン』第2版でクリュ・ブルジョワに格付けされていることから見ても、昔から一目置かれていたことがわかります。

Côtes de Bourg

Château Hourtou

シャトー・ウルトゥ

2021

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2021年のワインは厳しい環境のなか、⾼い水準になりました。寒さと温かさが交互に訪れた冬でした。4月には前例のない霜が降り、収穫量は減少しました。春は雨が多く、その後、夏はゆっくりと始まり、全体的に涼しくなりました。9 月末は雨が続き、メルロー種のブドウを収穫しました。その後の明るい⽇差しのおかげで、カベルネ ソーヴィニヨン種のブドウはよく熟した後に収穫することができました。

The tasting notes

明るいチェリーレッドの色合い。最初の香りは表現⼒豊かで、⾚い果実の香りが漂います。口に含むとクリーミーで、丸みがあり、陽気な特徴があります。口当たりは、きめ細かく、新鮮で爽やかなタンニンを感じることができます。

— FOOD/WINE PAIRINGS :

⽥舎⾵テリーヌ、鴨の胸肉、上質な牛⾁、シチュー、熟成チーズ。

— AGING POTENTIAL :

すぐに楽しめますが、5年ほどの熟成もお勧めです。

— SERVE :

1時間前に開栓。14-17℃が理想的。

Technical details

栽培面積:27ヘクタール
栽培密度:5,000本/ヘクタール
土壌:粘土石灰質、礫混じりの砂質土
品種:メルロー 75%、カベルネ・ソーヴィニョン 10%、カベルネ・フラン 7.5%、
マルベック 7.5%
醸造:伝統的な醸造。果実の純度を保つため中期発酵は20日~22日間。果実を覆い隠さず、瓶詰めまで⾮常に純粋な状態を保つために硫⻩は添加しない。亜硫酸処理は⾮常に遅く、瓶詰め中の SO2 レベルは⾮常に低い。
熟成:ステンレスタンクを使用。まろやかさを出すために50%は温度管理可能なタンクを使用する。

THE VINEYARD

THE VINEYARD

地続きの27ヘクタールほどの面積があるシャトー・ウールトゥのブドウ畑は、粘土石灰質の美しいテロワールに広がっています。小さな丘の頂上から広がるブドウ畑は日当たりがよく、小川の「マルグリット」という天然の排水システムができ上がっている谷底へと緩やかに下る斜面にあります。ワイナリーにはまさにうってつけのブドウ畑です。カステルファミリーによって買い取られ、シャトー・デュ・ブスケのミシェル・ソヴァネが醸造を手がけたこのワイナリーはいま、大きな飛躍を遂げています。エキスパートとしてこのワイナリーの強みをすぐにかぎ取ったソヴァネ氏は、樹齢40年と成熟の時を迎えているメルロ種65%、カベルネ・ソーヴィニョン種26%、カベルネ・フラン種5%、マルベック種4%の価値を最大限に引き出す努力を惜しみませんでした。

THE VINIFICATION AND THE CELLAR

THE VINIFICATION AND THE CELLAR

質の向上を目指す方針は、醸造施設にも適用されます。近代化された醸造施設には、区画ごとのブドウの量に見合った大きさのステンレス製タンクが装備されています。こうしたタンクには温度管理装置が備えられ、アルコール発酵やマロラクティック発酵などの重要な工程で効率のよい温度調整が図られています。シャトー・ウールトゥは、コート・ド・ブールを代表するワインの一つです。ここでのワイン生産は、テロワールらしさを重視して行われます。抽出とキュヴェゾンがブール地区ワインの特徴であるボディとコクを引き出すような方法で行われるのも、そのためです。

Behind the scenes

アントワヌ・ド・オリヴェラが2010年産ワインからシャトー・ウールトゥの醸造を任されています。彼は、前任者(ミシェル・ソヴァネ)の仕事を強調します。「ソヴァネさんが立て直してくれたおかげで、ブドウ畑はいま成熟期を迎えています」。アントワヌ・ド・オリヴェラにとって、シャトー・ウールトゥは、「華やかなコート・ド・ブールワインの中の真珠です。ワイナリーは小さくまとまっていて、テロワールは均質、それに醸造施設も身の丈に合ったものです」。「ここには、コート・ド・ブールの宝石と呼ぶにふさわしいワインを作るためのカードがそろっています。」

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