シャトー・ダルサンスの歴史は大変古く、ブドウ栽培は今から700 年以上前に、テンプル騎士団の先導によって始まりました。しかし1971 年にカステルファミリーがこのシャトーを取得した時、シャトーも畑も大規模な修復が必要な状態でした。それは同時に、他のシャトーにとって羨望の的となる、画期的なリノベーションの始まりでもありました。 1980 年代に史上初めての円形の醸造所を実現。 その中央には20万リットルの容量を誇る巨大なアッサンブラージュタンクが設置され、このタンクのおかげでどのヴィンテージも品質にばらつきのないワインを作り出すことが可能になりました。シャトー・ダルサンスに近づけば、オー・メドック地区クリュブルジョワの偉大なる歴史の中にいつのまにか入り込んでしまうことでしょう。そしてシャトー・ダルサンスの特徴的なスタイルは、威厳と格式を備えたオー・メドックのワイン達の中にその名を刻み続けることでしょう。

Haut-Médoc

Château d’Arcins

シャトー・ダルサンス

2022

Ch dArcins-NV_btl

シャトー・ダルサンスは、14世紀にテンプル騎士団によって設立された、オー・メドック地方で最も古いワイン醸造所のひとつです。1971年にカステル・ファミリーが取得し、歴史的遺産を尊重しながら全面的な改修が行われました。1981年には、ボルドー地方のワイン醸造施設における新たな時代の幕開けとなる、革新的で大胆な円形の醸造タンクが建設され、その後、多くの高級ワインのモデルとなりました。
このワイナリーは、ムーリスとマルゴーの間に位置する名高い「シャトー街道」にあり、現在は優れた品質を誇る「クリュ・ブルジョワ」として認められています。さらに、2013年より「サークル・リヴ・ゴーシュ」の一員として、地域のワイン文化遺産の保護において重要な役割を果たし続けています。

The tasting notes

深みのある濃厚な紫色のルーベを纏い、クラシックな趣とモダンな洗練が絶妙に融合した印象を与えます。エレガントな黒い果実のニュアンスが漂い、その奥行きはフランス産オーク樽由来のウッディな風味によって一層引き立てられています。豊かで力強い味わいは、メドック地方の名高いカベルネに典型的なものでありながら、全体のバランスが非常に整っており、デキャンタージュを行うことでそのすべての魅力がより明確に表れる逸品です。さらに、長期熟成に向く優れたポテンシャルも兼ね備えています。

— FOOD/WINE PAIRINGS :

パルメザンソースまたはチェダーチーズを使用したソースの、自家製テリーヌやズッキーニのパスタ

— AGING POTENTIAL :

いますぐに飲むことが出来ますが、3 ~ 8年の熟成もおすすめです。

— SERVE :

2時間前に開栓。14℃ - 17℃が理想的。

Technical details

栽培面積:101ヘクタール
栽培密度:9.600本/ヘクタール
土壌:粘土砂岩質
品種:メルロー 58%、 カベルネ・ソーヴィニョン 39% 、プティ・ヴェルド 3%
熟成:樽で12ヶ月間熟成。 そのうち30%は新樽。

THE VINEYARD

THE VINEYARD

シャトーの敷地面積は170ヘクタールで、そのうち110ヘクタールがブドウ畑、1ヘクタールあたりの栽培密度は9,600株となっています。ブドウの樹の平均樹齢は20年~25年です。収穫は伝統的手法で行われます。成分が十分に凝縮し、最も良い成 熟状態に達したブドウを収穫するために、5月ごろから摘芽や摘葉をした後グリーンハーベストを行うなど、栽培には徹底した配慮がされています。砂岩と砂利が混じりあう土壌も、シャトー・ダルサンスのワインに特徴的なスタイルを持たせます。

THE VINIFICATION AND THE CELLAR

THE VINIFICATION AND THE CELLAR

1971年から大規模な修繕工事が行われました。まずは醸造所には当時革新的だった円を描くようにタンクが配置されました。全てのタンクは温度調節機能を備え、アルコール発酵・マロラクティック発酵の各段階をより最適な状態で行うことがで きるようになりました。また、樽貯蔵庫には1500本以上のオーク樽が置かれ、ゆっくりと熟成を続けています。

Behind the scenes

非常に謙虚な性格の持ち主、それがメートル・ド・シェ、ブルーノ・テイシエです。 23歳からこのシャトー一筋で働く彼はその技術を認められ、40 代でシャトー・ダルサンスの総責任者になりました。 目的に向かって一直線に進む彼が常に念頭に置いていることは、シャトー・ダルサンスの真髄に忠実であること、そして、優美さを求めつつアッセンブラージュの際に細心の注意を払いながらワインをセレクトすることです。また、彼がもっとも魅かれるのはブドウの収穫で、彼にとってはまさに「幻想的な瞬間」なのです。

2007年ヴィンテージからワインコンサルタントのアントワーヌ・メドゥヴィル氏が醸造と熟成の指導に加わりました。メドゥヴィル氏はメドックワインのスペシャリストで、特にマルゴー、ムーリス、リストラック各村のテロワールを熟知しています。 著名なシャトー・ラベゴルスやシャトー・フォンレオー、シャトー・オーマルビュゼの醸造にも携わり、自身もシャト ー・フルール・ラモットの共同所有者でもあります。