18世紀、城主の住居用に切石を用いて建てられシャトー・モンラベールは、樹齢100年を超える樹木が点在する庭園に囲まれ、近くには宿泊施設を兼ねた建物に衣替えした旧狩小屋もあります。このサンテミリオン・グラン・クリュワイナリーは、リブルヌ街道に位置し、フィジャック台地と「グラース・ディウ」と呼ばれる地区のすぐ近くにあります。やはりグラン・クリュに格付けされているシュヴァル・ブラン、フィジャック、クロ・デ・ジャコバンといった著名なワイナリーも600メートル圏内です。シャトー・モンラベールの起源は、サンテミリオン地区におけるブドウ畑の歴史と重なります。シャトー・モンラベールという現在の名称は、18世紀の城主ジャン・ミシェル・デカーズ=モンラベール殿下の名に由来します。彼はここに大きな邸宅を建てました。邸宅を取り巻く庭園に植えた木はいまでも健在です。
サンテミリオンの格付けは10年ごとに審査されますが、2022年の審査でシャトー・モンラベールはグラン・クリュ・クラッセに昇格しました。

Saint-Émilion

La Croix de Montlabert

ラ・クロワ・ド・モンラベール

2022

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2022年は、このシャトーがグラン・クリュ・クラッセに昇格した最初のヴィンテージです。2008年の買収以来、カステル家はテロワールの探求と理解に注力し、持続的な卓越性を追求する醸造プロジェクトを確立しました。その高い要求の延長線上にあるのが、2020年に完成した新しい醸造所です。この醸造所は、テロワールとシャトーの価値をさらに高めるためのものです。
シャトー・モンラベールは庭園のように手入れされており、素晴らしいレセプション会場があります。また、敷地の31%は、木々、生垣、養蜂箱などを含むアグロエコロジー(農業生態学)の区域となっています。

The tasting notes

口に含むと、サンテミリオンの粘土質土壌に典型的な、豊かでふくよかなアタックがあります 。控えめな樽の風味が複雑さを与えつつも、果実味が主役となっています 。

— FOOD/WINE PAIRINGS :

繊細なシャルキュトリ、鶏肉のバスク風煮込み、チリコンカーン、または上質な青カビチーズ(ロックフォールなど)とよく合います

— AGING POTENTIAL :

5年~6年

— SERVE :

1時間前に開栓 14~17℃

Technical details

平均樹齢:35 年
株密度:7500本/ha
土壌:石灰岩の上に形成された粘土層
品種:メルロー 85%、カベルネ・フラン 15%

HVE認証、テラヴィティス認証

THE VINEYARD

THE VINEYARD

モンラベールのテロワールは、 古くて深い砂地と、粘土質の下層土を伴う砂利質の 2種類の土壌で構成されています。2つの土壌が組み合わさることで、ブドウは深く根を張る必要性があります。そして土壌の水分管理が重要になります。排水、除草、葉の蒸発散量管理、区画の選択、 葉の摘み取り、グリーンハーベスト、さらには畝下の耕うん作業を再度行うなど 、 いくつかの栽培技術を用いてブドウを育てます 。
樹の根本に盛り土をかぶせたり、すき返すことを繰り返し行います。このように耕すことによって土壌が緩み、空気が含まれ、雨水の浸透が促進されます。また、そこに生えている草を自然に除去することもできます。
収穫は平均15日です。区画ごとに手作業で行われます。ブドウはワイナリーに到着後、選別機を使用して再度選別されます。テロワールとの向き合い方、そしてこの厳格な作業方法は、カステルのシャトーに対する想いを表しています。

THE VINIFICATION AND THE CELLAR

Montlabert_Chai

THE VINIFICATION AND THE CELLAR

•ブドウは手摘みで収穫され、小さな木箱に入れて運ばれます。受け取りは酸化のリスクを抑えるため、重力を利用します。

•ブドウの選別は3段階あります:手作業、機械、光学式機械。

•区画による醸造:成熟状態に応じて区画ごとにタンクを決定します。円すい台形のコンクリートタンク、逆円すい型のステンレスタンクがあります。

•ピジャージュ、デレスタージュ、ルモンタージュを繰り返します。

•オーダーメイドのタンク温度管理システムとコンピュータによる温度管理を行います。

•発酵後、マール(ブドウの搾りかす)の上で7日間抽出を行います。まろやかで繊細で長くシルキーなタンニンを生み出します。

•完璧に温度制御された地下のセラーで熟成を行います。最低限の作業を行います(澱抜き、ワインの補充)。

•14ヶ月熟成させます。新樽は50です。5種類の異なる樽メーカーと様々な焼き加減(ミディアムからホット の樽を使用します 。

Behind the scenes

Montlabert

醸造責任者で栽培主任でもあるリュドヴィック・エローは、ブドウとワインがその良さを最大限発揮できるように気を配ります。これは、ボルドー地方右岸の銘醸ワインらしさとして現れます。シャトー・モンラベールは、2011年産ヴィンテージより、テラ・ヴィティス証明(自然環境に配慮した農法の証明)を取得しました。

カステルファミリーは2009年以降、リュドヴィック・エローを年間を通して補佐するようユベール・ド・ブアール・ド・ラフォレ氏に応援を頼んでいます。カベルネ・フランのエキスパートとしての能力をシャトー・アンジュリュスで発揮しているブアール・ド・ラフォレ氏は、シャトー・モンラベールでもその経験を生かし、ここのすばらしいカベルネ・フラン種が、当地のテロワールでいかんなくその特性を発揮できるよう力を尽くしています。

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