シャトー・バレールは、19 世紀に建立された荘厳な石組みをもとに近代的に修復されたシャトーを中心に広 がっています。 シャトーはメドック地区に残る歴史的遺産の至宝であり、まわりには美しい池に飾られた素晴ら しい公園を有しています。類まれなるこの場所は、しばしば大きなレセプションパーティー会場としても使用され、 特にヴィネクスポ期間中には世界各国のお客様を集め盛大な「ソワレ・バレール」が開催されています。 もとも とこのドメーヌは50ha の土地を開拓したドュペリエ・ド・ラルサン男爵の所有地でしたが、1971 年この地をカ ステルファミリーが取得し、大規模な耕地の整理統合及び近代化に着手しました。 アルサン村とジロンド川に 挟まれ、河口に向かって広がる緩やかな傾斜地帯の美しいテロワール・・・この地域のブドウ畑は大変素晴らし い地理的恩恵を受けています。 「偉大なワインを作るためには、まず、半島のブドウ畑は川を見渡せる位置にな くてはならない」という言い伝えにも表れているように、この地理的特権はそもそもメドックのグラン・ヴァンだ けに許されたものと言えるでしょう。
Haut-Médoc
La Griffe de Barreyres
ラ・グリフ・ド・バレール
2020

2020年のヴィンテージは、気候の試練にさらされました。冬の暖かさで芽出しが非常に早まりましたが、春は雨が多く、べと病などの病害が強く発生しました。この時期はロックダウン期間でもあったため、管理はさらに困難を極めました 。
夏は8月中旬まで雨の降らない猛暑が続きましたが、5月と6月は乾燥して暑く、良好な条件で開花と色づきが始まりました 。7月と8月には強い暑さのピークと、恵みの雷雨がもたらされました 。
そして、9月の暑い日中と涼しい夜のおかげで、ブドウは良好な成熟度を達成しました 。収穫はブドウ畑全体で例年より10日ほど早く行われ、前例のない衛生条件下で実施されました 。
The tasting notes
引き締まったタンニンと豊かな果実味が感じられます 。全体的にバランスが取れており、それでいて力強さも感じられます 。個性豊かなフィニッシュは、そのテロワールを反映しています
— FOOD/WINE PAIRINGS :
子羊、鴨、アントルコート、ジビエといった肉料理や、ソースを使った料理、熟成チーズとよく合います 。また、世界各国の料理とも楽しむことができます 。
— AGING POTENTIAL :
いますぐに飲むことが出来ますが、2年 ~ 10年の熟成がお勧めです。
— SERVE :
1時間前に開栓 、17℃が理想的
Technical details
栽培面積:104ヘクタール
栽培密度:9.600本/ヘクタール
土壌:粘土砂岩質
品種:メルロー 47% 、カベルネ・ソーヴィニョン 47%、プティ・ヴェルド 6%
熟成:12ヶ月間熟成
THE VINEYARD

THE VINEYARD
このシャトーの大きさは、ブドウ畑・森・公園を合わせて240ha に及びます。 ここに居 を構えるピエール・カステル会長は「偉大なるワインに必要不可欠なことは、まず上質の ブドウを作ること」という確信を得ました。この目標のもと、密度の高い栽培(1ha あたり 9,600 株)、短い剪定、摘芽、ヴァンダンジュ・ヴェルトに留意しました。 この場所のブド ウ品種と、粘土質や砂利を多く含む地質やなだらかな丘を主体にした地形は、この Haut-Medoc Cru Bourgeois ワインに女性的なキャラクターと独特な個性を与えています。
THE VINIFICATION AND THE CELLAR

THE VINIFICATION AND THE CELLAR
シャトー・バレールの自慢は、熟成や最終的なアセンブラージュ(ブレンド) に使われる オーク樽で埋め尽くされた美しいシェ( 貯蔵庫) を擁していることです。 また近年、温度 調節機能を装備したステンレスタンクが加わりました。 また建物の中心地には、とりわ け美しい現代的なステンドグラスと彫刻で飾られた素晴らしい樽貯蔵庫が存在します。 この贅沢な環境の中に納められた1,600 本のオーク樽によって、シャトー・バレールのワ インは12 カ月間ゆっくりと熟成されています。
Behind the scenes

2007 年ヴィンテージからワインコン サルタントのアントワーヌ・メドゥヴィ ル氏が醸造と熟成の指導に加わりま した。 メドゥヴィル氏はメドックワイン のスペシャリストで、特にマルゴー、 ムーリス、リストラック各村のテロワー ルを熟知しています。 著名なシャ トー・ラベゴルスやシャトー・フォン レオー、シャトー・オーマルビュゼの 醸造にも携わり、自身もシャトー・フ ルール・ラモットの共同所有者でもあ ります。

非常に謙虚な性格の持ち主、それがメートル・ド・シェ、ブルーノ・テイシエです。23歳からこのシャトー一筋で働く彼はその技術を認められ、40代でシャトー・バレールの総責任者になりました。 目的に向かって一直線に進む彼が常に念頭に置いていることは、シャトー・バレールの真髄に忠実であること、そして、優美さを求めつつアッサンブラージュの際に細心の注意を払いながらワインをセレクトすることです。 また、彼がもっとも魅かれるのはブドウの収穫で、彼にとってはまさに「幻想的な瞬間」なのです。